2 収穫
10月29日(土曜日)株式会社那賀ベジタブルにて体験
9月19日に植え付けた野菜を収穫しました。環境や栄養分に気をつけながら,大切に育ててきた野菜たちは,色鮮やかで,まるで観賞用の植物としてでも部屋に飾れるくらいに綺麗でした。
棚の中で育っているので,野菜を傷つけないよう,根元からそっと切りとらなければなりません。短すぎると商品にはならず,育ててきた手間を考えると,はじめは収穫するのが恐ろしかったです。
野菜を植えている場所によっては収穫が難しい
ひとつひとつ全て手作業で行います。ただただ,野菜を傷つけないようにだけ注意を払っていました。「手作業」の大変さを痛感しました。
3 袋詰め
収穫後,袋詰めを行います。変色している部分はないか,葉が破れたり茎が折れたりしていないか,野菜が負担なく袋に詰められているかに気をつけて入れていきます。那賀ベジタブルの袋詰めは詰め方にまで気を配っています。消費者の皆様に,収穫したばかりの野菜の新鮮さを極力失わずに届けられるように切り口を塩水に浸けるなど,工夫した袋詰めを研究し続けています。
「味,栄養,鮮度を保ち消費者に安心を届けたい」という消費者の方々への思いに生産者のこだわりを知りました。商品は,完成すればいいというものではないということが大変良くわかりました。
変色がないかチェック 丁寧に袋詰めをする
鮮度がたもてるよう機械で袋閉じ 袋詰めした商品を並べます
4 販売準備
種まき→生育管理→収穫→袋詰め(商品化)をしたあとは,消費者の方への販売です。一生懸命声かけすれば,商品は売れると考えていました。しかし,那賀ベジタブルの柏木社長から,お客様はこれから売ろうとする野菜のことをよく知らないから,知らせる必要があるとアドバイスを受けました。
そこで,消費者の方にわかりやすく商品説明を入れたチラシを準備し,商品の袋には説明書きを貼り,販売することにしました。
学校のステッカーを貼りました
チラシには,極力文字を抑え,消費者の食への安全・安心を感じてもらうため,収穫や袋詰めの様子の写真を載せました。
5 徳島マルシェ体験
10月30日(日曜日)株式会社那賀ベジタブルにて体験
徳島マルシェ 那賀(なか)ベジタブル×新野(あらたの)高校
当日は,9時に開店しました。たくさん売れ残ってしまう
のではないかと心配しましたが,開始3時間後には,すべて
完売しました。
お客様と話しするなかで,次のようなお話しを頂きました。
お客様の声 ・色合いがとってもきれい。 ・葉っぱがしゃきしゃきしていておいしそう。 ・虫がいないから。 ・サラダに使いやすい。 ・高校生が一生懸命販売していたから。 ・説明を聞いて,安心して食べられると思った。 ・チラシを見て,いただきたいと思った。 |
振り返りとこれから
那賀ベジタブルの柏木社長には植物工場でのレタス、セロリの生産について詳しく丁寧に教えていただきました。実際に、播種から収穫、調整、販売まで自分で行うことができ、とても貴重な経験となりました。
今回、グリーンリーフレタスやホワイトセロリなどの生鮮野菜を生産、販売させていただき、生育管理の注意点や消費者の声を知ることができました。植物工場の野菜の特徴を自分の手や舌で直接感じ、露地栽培との違いやメリット、デメリットを知ることができ、自然環境からの影響をできるだけ受けず、安定して供給し、消費者にとって安全で安心のできる野菜を生産するシステムの開発を目標とする私にとって、大きな収穫となりました。また、経営の視点から考えたとき、生産者が考える売れる商品と消費者が求める買いたい商品のギャップを解消しなければ、経営の維持、発展は期待できないことを教えていただき、自分の理想を求めるだけでは継続して生産することは難しいことを痛感しました。
低コストで高収益が期待でき、さらに消費者にとって心も体も喜ぶ商品づくりができるよう、この経験を植物工場での効率的な野菜生産や加工食品の開発につなげ、那賀ベジタブルが販売しているバジルドレッシングのような6次産業化に発展させ、地域の発展につなげていきたいと思います。
「新野グリーンプロジェクト」を通して,自分なりに課題を見つけ,探求し,学んでいくということを経験しました。思いを持って行動すれば,地域の方々をはじめたくさんの方々がサポートしてくださり,活動がつながり広がっていくということを実感しました。
これまでの取り組みから,新たに生まれた課題をさらに次の学びへ進めていきたいと思います。